2010年03月04日
起雲閣、今年11月で開館10周年
熱海市の文化観光サロン「起雲閣」=昭和町=は、今年11月28日で開館10周年を迎える。市文化交流課では平成22年度を"記念イヤー"と位置づけ、年間を通じて各種企画展示や催しを実施する計画で、準備を進めている。野口文子館長は「10周年を一つの区切りとして、今まで以上に起雲閣を積極的にPRしていきたい」と意気込みを話している。10周年を機に起雲閣らしい企画を催して魅力を発信しよう--と検討を進めてきた。企画展示室では年度当初の能面作品展を皮切りに、「起雲閣の四季」を題材にした写真展など6つの企画展を計画している。音楽サロンでの管楽器コンサートのほか、本年度初めて開催し、好評を集めたアジサイ展を22年度は記念イベントの一つとして、5月下旬から6月にかけて実施していく予定。
また、市内の旅館ホテル、市外の旅行会社にダイレクトメールを送るなど、情報発信にも力を入れるという。リアルタイムで起雲閣の情報を全国に発信するために、独自のホームページをつくることも検討している。
野口館長は「魅力あるイベントで、リピーターを増やしたい」、文化交流課の井戸清二課長も「市内の民間施設との連携も出てきている。10周年記念のさまざまな催しを通して、熱海を訪れる観光客の底上げにつながれば」と話す。
旅館「起雲閣」の廃業後に取得を提言し、市の施設として開館以降、ボランティアで運営を応援してきたNPOあたみオアシス21(前・あたみ女性21会議)も独自の記念イベントを実施する計画。中島美江理事長は「若い人たちにも起雲閣に来て、良さを知ってもらえるような催しも考えていきたい。市と相談しながら企画を練り、熱海の文化・観光の中心となった施設を盛り上げていきたい」としている。
起雲閣は大正8(1919)年に別荘として建築され、戦後は旅館として営業。山本有三、志賀直哉、谷崎潤一郎、太宰治など、日本を代表する文豪にも愛された。平成11年に旅館廃業後、観光と文化の中心として保存活用するために市が買い取り、文化観光サロンとして12年11月28日に開館した。大正・昭和のロマンあふれる名邸は観光スポットとしても定着し、今年2月までの見学者は累計で約75万人を数えている。
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