伊豆ガイド〜西伊豆編〜
松崎町[まつざきちょう]
- 名物
- 桜葉、黒米仕込焼酎「百笑一喜」
- 名所・史跡
- 伊豆の長八美術館、長八記念館、岩科学校、花の三聖苑、棚田
- 簡単アクセス
-
●東京方面
東海道新幹線三島駅、東海道線三島駅―伊豆箱根鉄道駿豆線修善寺 東海バス松崎行き
東名高速道路沼津インター―国道1号三島―国道136号
東名高速道路沼津インター―国道414号―国道136号
●名古屋方面
東海道新幹線三島駅、東海道線三島駅―伊豆箱根鉄道駿豆線修善寺 東海バス松崎行き
東名高速道路沼津インター―国道1号三島―国道136号
東名高速道路沼津インター―国道414号―国道136号
●沼津より
沼津港―ホワイトマリンⅡ―戸田―土肥(片道50分、1日3往復)―東海バス松崎行き
●清水より
清水港―駿河湾フェリー―土肥(片道65分、1日4往復)―東海バス松崎行き
●下田より
県道下田松崎線 東海バス堂ヶ島行き
- 歴史
- ●江戸時代から明治にかけて、松崎は伊豆西海岸の中心だった。穏やかな入り江と伊豆西南部最大の平野、後背地の山林から那賀川、岩科川が流れ込み、林業、農業生産物の集積地だった。今でも田んぼが残り、市街地にはレトロななまこ壁が見られる、懐かしさのある地域だ。
●なまこ壁に使われる漆喰の芸術が、幕末から明治に名人と謳われた入江長八。11歳で村の左官に弟子入り、20歳で江戸に出て狩野派の絵画、彫刻を学び、左官の技だった鏝絵(こてえ)に彩色を取り入れ、芸術に昇華させた。31歳で帰郷、浄感寺再建に係り、天井に描いた「八方睨みの竜」は長八記念館にある。長八の作品は高輪の泉岳寺、成田山新勝寺などに残り、浄感寺本堂を使った長八記念館と長八美術館で約70点の作品が展示されている。漆喰の技を使った光る泥団子体験も不思議な魅力がある。
●大沢の豪農に生まれた依田勉三は明治12年私立豆陽学校(県立下田高校の前身)開校に尽力、16年移民を募り北海道に渡った。未開の帯広で開墾に従事、やがて酪農に着手し、十勝の産業育成に尽くした。大沢温泉ホテルは明治の豪農の家の面影を残す。三井物産社長、国鉄総裁を務めた石田禮介も松崎生まれ。東海道新幹線開通式でテープを切った。城山三郎の小説「粗にして野だが卑ではない」のモデルだ。
●斜面を活用した棚田1000枚が空に向かうのが石部地区。江戸時代から男は漁業、女は農耕で暮らしを支えた。周辺で取れる伊豆石で棚を支える庶民の知恵が、平成11年、静岡県棚田等十選に指定され、全国から見物客が来るようになった。植え付けの頃の、水を張った半月形の田に映る空や実りの穂波の写真を撮る人も多い。グリーンツーリズム運動の「赤根田村」(石部内の地名)で棚田オーナー募集もしている。精米ができる水車小屋、オーナーらと交流できる百笑の家などが建てられ、生産された黒米を使ったパン、焼酎「百笑一喜」、うどん、饅頭が作られた。